博多の夏のはじまり、山笠の季節がやってきましたね!
ファブラボ博多も山笠エリアにあるので、この時期は法被を着た方がちらほら現れ、街が活気付いてくるのを感じます。
今年の一番山笠、千代流の方から「棒締め」の儀式に使う木槌にレーザー加工を依頼していただきました。
木槌に書かれた文字や名前は、伝統的には一つ一つ筆で手書きをしていたそうなのですが、
書き手がいなくなったことから、数年前からカッティングシートのステッカーで代用していたそうです。
しかし、ステッカーは剥がれやすく、高級感も出しにくいため、
今年からレーザーカッターで文字を彫刻してみよう、と依頼してくださいました!
表は流れ名と、裏は役職と名前を個別に彫刻させてもらいました。
この彫刻だと、直筆文字にも負けず劣らずの風格が出ますね!
この木槌は参加された方が記念にもらえるのだそうです。
実用性だけではなく、儀式性も重要視される棒締めには、博多の男のアイテムらしくとてもかっこいいです。
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ところで、「棒締め」とはどんな儀式か皆さんご存知でしょうか。
棒締めとは、山笠本番が行われる前、棒洗いで清めた舁き棒を山笠台に取り付ける作業のこと。
なんと土台は釘を一本も使わず、麻縄とこの木槌だけで締め付けて組み立てられるのだそうです。
千代流の棒締め当日、木槌がどのように使われるのかを見学させていただきました。
棒締めの儀式には、千代流の400名の男たちが集まり、
「棒締めた、棒締めた」の掛け声とともに縄を締め、木槌で叩き、
山笠の土台が組み上がって行きました。
山笠当日は、きらびやかな装飾の山笠が目を惹きますが、
土台の部分がしっかりと組まれて行く様子もまた圧巻でした!
千代流の松山さん、伝統のある山笠にファブラボの技術を取り入れてくださり、
ありがとうございました!
これからも地域に根ざしたいろいろな活動に取り組んでいきたいです。